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グンゼグループCSR報告書2017
第三者意見

村松 邦子様
経営倫理実践研究センター 主任研究員
日本経営倫理士協会 理事
ウェルネス・システム研究所 代表
村松 邦子 様

2015年度、2016年度に続き「グンゼグループCSR報告書2017」に記載された情報を基に、同社のCSRに対する考え方・取り組み・成果と報告書の特徴について第三者意見を述べさせていただきます。

1.グンゼグループCSR報告書2017の特徴

本報告書の最大の特徴は、昨年度から踏襲されている「従業員のためのアクションブック」という点にあります。CSR基本方針に基づくステークホルダーごとに「一人ひとりのAction Voice」が掲載され、従業員一人ひとりがCSR活動と業務の関連性を理解し、実践していることが伝わる報告となっています。また、各章で社外関係者の「Voice」も紹介されており、多様なステークホルダーとのコミュニケーションがCSR活動に統合されていることが理解できます。昨年度の第三者意見で、活動・報告をグローバルな視点から検討すること、サプライチェーン全体に広げることなどを提言させていただきましたが、本年度の報告書では、取引の適正化と社会課題解決の観点から、グローバルなCSR調達への取り組み、グンゼグループサプライヤー行動規範についての記載があり、真摯な改善姿勢を確認することができます。今後の検討事項として、(網羅性の高い詳細な報告、ISO26000との対照表については、CSRウェブサイトに掲載されていますが、)従業員も含めたステークホルダーに、「解決すべき社会課題(ESG)」と自社のCSR活動の関連性を理解していただくために、本報告書でも、SDGsやISO26000などの国際ガイドラインを使って取り組み状況を整理し、伝えてはいかがでしょうか。

2.グンゼグループCSR活動の進化

グンゼグループは、2016年度に創業120周年を迎え、「人間尊重」「優良品の生産」「共存共栄」という創業の精神を「変えてはならない」行動指針として実践していくことを明言しています。また、CSR推進体制については専任組織中心の活動から、「CSR委員会」を中心とする全社レベルでの取り組みに進化しています。持続可能な社会の実現と企業価値向上のためには、本業を通じた社会課題の解決に積極的に対応していく必要があり、CSR委員会を中心とした全社レベルでの取り組み、社会イノベーションの創出に期待しています。一方、専任体制の発展的解消に伴い、これまでCSR推進室が窓口となり継続してきた「風通し改善」などの全社課題の推進、グンゼの創業の精神に基づく職場風土づくりが後退することのないよう、取締役会としてのモニタリングなど、コーポレートガバナンスの一層の充実に努めていただきたいと思います。2009年~2014年のCSR検定受験者が18,996人、という数字に見られるように、同社グループが長年にわたり愚直に取り組んできた従業員のCSRマインドの醸成に敬意を表するとともに、今後とも従業員一人ひとりが自分の課題としてCSRに向き合い、変革の担い手であり続けることを期待しています。

3.今後のCSR活動への期待

グンゼグループは、変化する社会の要請に向き合いながら、誠実にCSRを実践されています。今後のさらなる企業価値向上を目指し、CSRのリーディングカンパニーとして、これからの世界をどう見ているのか、将来的にどんな方向に進みたいと思っているのか、バックキャスティングの手法でグンゼの未来を探求し、長期的な目標をグローバルに示されることをお勧めします。「会社をめぐるすべての関係者との共存共栄」、従業員を大切にした未来のCSR活動の進化を大いに期待しています。