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当期の経営成績の概況当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う行動制限の緩和等により、社会経済活動の正常化が進み、景気は穏やかな持ち直しの動きがみられました。一方で、国内外の金融政策の違いに伴う円安進行や海外経済の減速懸念、地政学的問題を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰に伴う物価上昇が続き、先行き不透明な状況が続いております。
このような事業環境のもと、当社グループでは、中期経営計画「VISION 2030 stage1」の2年目にあたり、引き続き「新たな価値の創出」「資本コスト重視の経営」「企業体質の進化」「環境に配慮した経営」の4つの基本戦略への取り組みを進めました。
各事業の概況としては、機能ソリューション事業は、物価上昇によるフィルム需要の減速や、原燃料高の影響を受けました。メディカル事業は、生体吸収性の新製品販売および中国における拡販が順調に進みましたが、医療用レーザーの販売が低迷しました。アパレル事業は、販売回復が進む中で、商品の高付加価値化を含めた価格改定が進み収益性が改善しました。また、ライフクリエイト事業は、行動制限の解除により順調に推移しました。
今後の見通し

機能ソリューション事業では、プラスチックフィルム分野は環境対応型新商品の積極的な投入とともに、サーキュラーファクトリー(資源循環型工場)の本格稼働とサーキュラーメーカーへ変革するための基礎となるリサイクルセンター設置を進めてまいります。また、デジタル技術の横展開により生産革新を進める一方、米国・中国・アセアン等海外拡販を強化してまいります。エンジニアリングプラスチックス分野は、主力のOA市場向け製品のシェア拡大に加え、設備投資を含め健康・医療関連ならびに産業機器向け製品の拡販を図ってまいります。
メディカル事業では、事業基盤強化を目的とした組織再編を通じて、縫合補強材や人工皮膚等の増産体制を整えるとともに、米国・中国の販売強化・継続的な新商品開発により、事業拡大を加速させてまいります。
アパレル事業では、総合力による競争力向上を目的とした組織再編を通じて、消費行動変化に伴い伸長しているECチャネルや直営店舗のDtoCルートでの更なる拡販と他社とのコラボレーションを積極的に推進し、ライフスタイル分野への拡大、差異化新商品を通じたレディスインナーの拡販を図ってまいります。生産面ではオートメーション化とグローバル最適生産体制の構築によりコスト競争力の強化を図るとともに、国内主力工場にて再生可能エネルギーを使ったCO2排出量の実質ゼロ化と無人化ライン(一部)からなるネットゼロファクトリー計画を段階的に推進してまいります。
ライフクリエイト事業では、商業施設の収益力向上の推進や投資効率を重視した物件別管理を強化してまいります。グリーン分野では、大阪万博等への緑化需要の取り込みとCO2排出量削減に向け環境事業に積極的に取り組むとともに、スポーツクラブ分野は、スクール事業の拡大と地域・店舗特性に合わせた特長のあるサービス提供や新業態の開発に取り組んでまいります。
株主の皆さまには、変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

2023年12月

グンゼ株式会社
代表取締役社長signature