お知らせ

グンゼ 児玉 和社長が大阪商工会議所で講演
「企業は人なり、人は財なり」

2016年2月23日(火)、大阪商工会議所(大阪市)で開催された「ジョブ・カード制度推進フェア」で、グンゼ株式会社(本社:大阪市北区)代表取締役社長 児玉 和が基調講演を行いました。


講演の様子

「ジョブ・カード制度推進フェア」は大阪商工会議所が主催し、採用、教育・育成に関心のある企業の経営者、人事・教育部門の管理職など約100 名が参加しました。児玉社長は「わが社の人財育成法 ~企業は人なり、人は財なり~」と題して基調講演を行い、創業120周年を迎える当社の歴史や経営理念、社長に就任してからの「無形資産」充実への取り組み、人財育成について紹介しました。講演骨子は下記の通りです。

講演骨子

企業概要

当社は1896年(明治29年)に創業し、今年8月に120周年を迎える。

  • 「機能ソリューション事業」 プラスチックフィルム、エンジニアリングプラスチックス、電子部品、メディカル材料など
  • 「アパレル事業」 インナーウエア、レッグウエア、ハウスカジュアルウエアなど
  • 「ライフクリエイト事業」 スポーツクラブや商業施設の運営、エンジニアリング、グリーンビジネスなど

の3つの柱で事業を展開している。

経営理念と進化

当社は、京都府何鹿郡(いかるがぐん、現・綾部市)の地場産業であった蚕糸業の振興を通した地域貢献を目的に、何鹿「郡」の「是」(進むべき道、方針)を社名に、「郡是製絲株式会社」として設立された。
「創業の精神」を「人間尊重と優良品の生産を基礎として、会社をめぐる全ての関係者との共存共栄をはかる」と定め、「創業の精神」の趣旨を平易に表現した「三つの章句」(誠意・愛情・謙虚)(1963 年制定)、「三つの章句」を身に付けるための行動の指針として「三つの躾(しつけ)」(あいさつをする、はきものをそろえる、そうじをする)(1969年制 定)を構成員に徹底している。

当社には織物に例えた「経糸(たていと)、緯糸(よこいと)」という考え方がある。経糸は織物の品質を決定する重要な糸であり、決して途中で切れることのない品質の良い糸が選ばれ、緯糸は織物に柄や変化をつける役割がある。
会社にとって「経糸」とは、創業の精神や経営理念であり、一貫して変えてはならない基盤である。それに対し「緯糸」は経営戦略、事業内容、商品・サービスであり、時代の変化やステークホルダーからの要請に合わせ進化させ、持続的に成長することであり、企業に求められる社会的責任である。
当社は製糸業として創業したが、昭和初期に靴下、戦後にメリヤス肌着などの繊維加工事業を始め(第2の創業)、昭和30年代後半からは非繊維事業に参入、プラスチックフィルム事業や工場跡地を活用した不動産事業などをスタートし(第3の創業)、事業内容を変遷させてきた。現在は、第4の創業と位置付け、「人々のクオリティ オブ ライフ(QOL)の向上に貢献する健康・医療関連分野」を成長の核に、アパレル、メディカル、スポーツクラブ運営などの既存事業を融合した新規事業の拡大を目指している。

経営基盤強化

従来は、品質が良く、安心・安全であれば売れるはずだと「プロダクトアウト発想」でモノづくりをしてきた。しかし、現在はそのような機能的価値に加え、「+α」の情緒的価値がなければ顧客から選ばれない。その「+α」の価値を作り出すものがブランド、技術、知的財産、人財、構成員の団結力・満足度などの「無形資産」であり、この充実が企業の発展に重要であり、無形であるが故に他社がまねしにくい「強み」にもなる。
そのためには従業員の意識改革が必要であり、意識が変われば行動が変わり、その行動がお客さま満足につながる。お客さま満足はめぐって従業員満足・行動につながり、正のスパイラルになる。
社長就任の2012年から、無形資産強化として次のような取り組みを展開してきた。

  • コーポレートブランド再強化
  • 職場の元気力向上(明るく楽しく元気よく・ATGプロ)
  • 女性きらきら
  • 組織横断した事業活動(CFA)

取り組み開始から3年半が経過したが、ブランド認知度や従業員満足度調査などの定量調査ではなかなか成果は出ていない。しかし、こうした活動を継続していくことが重要であると考える。

企業は人なり、人は財なり

「人財育成」にハウツー・即効薬はないが、私が「人財育成」に重要だと考えるポイントは以下の6点である。

  • 気づかせる・考えさせる・任せる
  • 個人戦より団体戦
  • 他流試合をさせる
  • 金庫を担がせる
  • 社長の靴音で現場を鍛える
  • 戦術を語らず、戦術を行う際の心構えを語る

当社には「企業は人なり、人は財なり」という言葉がある。人材は「コスト」ではなく「資産」(人財)であり、資産であるからには投資も必要である。「十年樹木、百年樹人」という中国の故事があるが、人財育成には近道はなく、長い年月が必要である。日常の活動やプロジェクト活動を通して、地道に人財を育成する活動を続けていくことが重要である。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係の方からのお問い合わせ
広報IR室 (大阪) TEL:06-6348-1314(担当/小倉・渡辺)
広報IR室 (東京) TEL:03-3276-8676(担当/前川)

グンゼは1896年、京都府何鹿郡(現在の綾部市)に蚕糸業振興と、それによる地域社会貢献を創業の理念として誕生し、おかげさまで今年創業120周年を迎えました。
これからも創業の理念を経糸とし、お客さまに"ここちよさ"をお届けする企業として邁進してまいります。

掲載されている情報は、発表日現在のものです。
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