ウェルネス

共創社会に向けた活動報告

グンゼグループは、さまざまなステークホルダーの皆さまとともに新しい価値を生み出していく取り組みを進めています。私たちは、サステナビリティを追求した商品やサービスの提供に努めることにより、社会課題の解決に貢献しています。また、働きがいのある組織風土を醸成し、従業員のエンゲージメント向上に取り組むことにより、企業価値と競争力の向上が生まれ、企業体質の進化につながると考えています。

患者さまのQOL向上を目指して

平均寿命の延伸とともに、生涯において複数回手術を受けることが増えてきています。2回目以降の手術の際に問題となるのが、癒着(手術によって損傷した生体組織が修復する過程で別の臓器とつながってしまう現象)です。癒着が起こると2回目以降の手術の難易度が上がり、患者さまおよび医師の負担が大きくなってしまいます。そこで、癒着をできるだけ起こりにくくすることを目的とし、グンゼグループでは、吸収性癒着防止材「テナリーフ®」を開発しました。癒着を軽減することで手術時間の短縮につながるとともに、柔軟性が高く、操作しやすいため、患者さまのQOL向上につながると期待しています。

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シート状吸収性癒着防止材「テナリーフ®」

赤ちゃんの頭の変形について悩んでいる方へ

生後1歳ごろまでの赤ちゃんの頭蓋骨は軟らかく、複数の骨が緩やかにつながった構造となっており、寝る時の向き癖などによる外部からの圧力によって斜頭、短頭などに変形しやすくなっています。赤ちゃんの頭の変形に悩まれているご家族の声に対して、グンゼグループでは乳児向け頭の変形矯正ヘルメット「ReMO baby®」の薬事承認を取得しました。赤ちゃん一人ひとりの頭の形に合ったヘルメットを作製し、成長とともに矯正していきます。国内製造により、ニーズにきめ細かく対応し、高品質な製品を提供できる体制を整えました。

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変形矯正ヘルメット「ReMO baby®」

人にも環境にも寄り添ったサステナブルな商品開発

アパレル事業では、人にやさしく環境に配慮した素材を積極的に使用したサステナブル商品の開発に取り組んでいます。レディスインナーブランド「KIREILABO(キレイラボ)」の「Fitte」グループはオーガニックコットン混素材のやさしい着心地や、ナチュラルなアースカラー、さまざまなニーズに応える豊富なラインアップでお客さまに支持をいただいているグループです。「COMFY MAKE BRA」はバストをしっかりメイクしながらも、洗濯タグを転写プリントにし、肌側にあたるすべての身生地(アンダーテープ、縫い糸、金具、転写プリントは除く)にオーガニックコットン混素材を採用、やさしい着心地を実現しました。
レッグウエア分野では、環境に配慮しながら快適な履き心地を叶えるエシカルなソックス「WASHIITO(和紙糸)」ブランドが新たにデビューしました。森林管理された針葉樹の廃材を使用した和紙繊維を原料に使用したソックスで、極限まで細くした和紙を新技術で糸にすることにより、一般的な和紙繊維とは違うソフトな新触感を実現しました。和紙の特長である抗菌性、消臭機能、吸水速乾性を生かした商品です。
ハウスカジュアル分野では「KAIMIN NAVI(カイミンナビ)」の寝返りしやすいパジャマシリーズより、一般的な綿に比べ環境へ与える負担が少ないオーガニックコットンを、天然素材(桜やカーネーション、ブルーベリー、竹炭など)から抽出した色素で染めたパジャマを発売。人にも環境にもやさしい「KAIMIN NAVI」パジャマは、植物の持つ自然の力を感じながら安心してご使用いただけます。

wellness_img03レディスインナー
「COMFY MAKE BRA」
wellness_img04ソックス
「WASHIITO」
wellness_img05パジャマ
「KAIMIN NAVI」

肌へのやさしさを追求したキッズインナー「メディキュア for Kids」

乳がんなどの手術後や、肌が敏感になった方のセルフケアをサポートする肌着「メディキュア」は、肌への刺激を軽減した商品です。そのやさしい着心地から「子ども向けの肌着も販売してほしい」との皮膚科医師やお客さまの要望に応え、子ども用肌着「メディキュア for kids」を発売しました。
大学で臨床研究を行ったこの素材は、なめらかな肌ざわりで汗をかいても快適な着心地です。完全無縫製に加え、洗濯絵表示もプリントにすることで、縫い目とタグによる刺激を軽減しています。グンゼは肌着が「衣料」から、肌や心をいたわる「衣療」につながる商品開発を進めています。また、2021年より、(株)メディカルユーアンドエイを通じて皮膚科クリニックでの販売も開始しました。

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キッズインナー「メディキュア for Kids」

「女性のカラダとココロ」に寄り添った商品のために

グンゼは、「女性のカラダとココロ」に寄り添った商品の開発に長年取り組んできましたが、ここ数年、フェムテックが注目されるなか、改めて「女性のカラダと健康」についての理解を深めるための社内セミナーを実施しました。講師に東京大学医学部附属病院の女性診療科・産科の甲賀かをり先生をお迎えし、商品企画、営業担当者を中心に約100名が参加しました。女性のカラダの仕組みや、年齢、ライフステージの変化に伴う困りごとについて学びました。グンゼはこれからも、時代とともに変化するニーズを捉えた商品の提供を通じて、女性がより快適で自分らしい毎日を送るためのサポートをしていきます。

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社内セミナー風景