ダイバーシティ&インクルージョン

グンゼグループでは、ダイバーシティ&インクルージョンを最も重要な人財戦略の一つと位置付けています。属性や価値観などに関わらず、すべての構成員が働きがいを持ちながら自らの能力を十分に発揮できている姿を目指します。中でも女性活躍のさらなる進化が不可欠であり、女性活躍のあるべき姿を「性別、ライフステージに関わらず、全ての従業員がワークライフバランスのとれた生活を送りながら、働きがいをもって自らの能力を十分に発揮できている」と定義しました。「各組織の意思決定者の一定割合を女性が占めている」状態の実現に向け、その前提となる女性総合職の母集団の充実に積極的に取り組んでいます。具体的には、女性採用比率50%(交替制シフトによる勤務者を除く)の継続実施と自律的な成長を促すキャリア支援による定着促進、リーダー層への登用を見据えた育成プログラムの充実、育児支援制度の拡充などの施策を推進しています。また、女性活躍の後押しと働き方の多様性推進という視点から、男性従業員の育児休職取得率の向上も図っていきます。

社内環境の整備方針

社内環境整備においても、経営理念の一つである「人間尊重」を最も大切にしています。従業員が安全・健康に、かつ力を発揮できる環境整備を目的に、DXによる業務改善や労働時間管理の徹底、長時間労働の削減、多様なバックグラウンドを持つ従業員が自分に合った働き方を選択できるような諸制度(テレワーク、フレックス制度など)の整備・拡充などを継続して行っています。
「働き方改革委員会」の活動として、「構成員の意識改革」「業務インフラの整備」「業務改革」「オフィス改革」の4本柱で各種取り組みを進めています。2022年2月の東京支社移転を機に、フリーアドレス化を推進し、「オフィス改革」を具現化しました。そのノウハウを大阪地区へ横展開し、2022年8月に開設した堂島オフィスでも同様の取り組みを行っています。また、業務効率向上により削減した仕事時間は、従業員が自由に使える時間に充てるという趣旨で、年次有給休暇取得率向上を推進しています。さらに、人権への配慮としてハラスメント撲滅を掲げ、職場におけるハラスメント防止活動として、実態把握のためのアンケートおよび結果に応じた研修を継続的に実施することで「ハラスメントをしない、させない、放置しない」風土づくりに積極的に取り組んでいます。

研修受講者と男性育児休職取得者の声
女性活躍推進に向けた会社への貢献[リーダーシップ研修]
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アパレルカンパニー
百貨店営業部

鈴木 雅代

まだまだ女性比率が低い会社の中で中堅層となり、2022年度にリーダーシップ研修を受講しました。受講したことで自己理解が以前よりも明確になり、今後のキャリア形成のための資格取得を目指して、現在スクールに通っています。自分の特性を知ったことで、求められるリーダーになるために、何を学ぶべきなのか、どのように対処するべきなのかを意識するようになりました。
また、業務上の問題解決に向けて原因や効率的な進め方を探すことも意識するようになり、解決への糸口を以前よりも早く明確に発見できるようになりました。過去に受けた研修では、主に入社年月や業種が近い人が参加していましたが、今回は、今後グンゼを担っていく世代の女性が集まったことで、同じ目線・思考で研修を受けることができたと思います。この研修によって、社内の女性同士のネットワークが広がり、同じ環境下(子育て、フレックス勤務、介護)で働く方や、他業種の人たちとつながりが生まれ、さまざまな悩みについて共感し合える仲間ができたことに感謝しています。今回の研修は、自分自身のキャリアをアップデートし、新たな挑戦をしようと思える機会となりました。今後、男女関係なく後輩たちが働き続けたいと思えるように、後輩や同僚の働き方改革やキャリア形成に向け、少しでもこの研修内容を活かして会社に貢献できればと思います。

人財育成と自律的キャリア形成の推進[ライフ・キャリア研修]
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人事総務部
人財開発室

藤田 満徳

人生100年時代と言われるようになり、自分の将来について思い悩んでいたころに、ライフ・キャリアデザイン研修(50歳時)を受講しました。研修ではこれまでのキャリアを振り返り、価値観を見つめ直し、人生における役割を整理するとともに、自分自身のありたい将来像を明確にしていく考え方を学びました。そうすることで自律的な生き方・働き方を設計し、自分らしく前向きな気持ちで自己目標の実現に向けた準備と行動を起こすきっかけとなりました。
研修後にはキャリアコンサルタント資格を持つ先輩にも相談して今後の方向性を見出し、マイルストーンを設定して新たな一歩を踏み出しました。私は、「知識やスキルを人に伝えたり助言したりしながら一緒に考えることで人の成長に役立ちたい!」という思いから、お世話になった先輩をロールモデルとして、まずは資格取得を目指して勉強を始めました。同時に、上司との1on1ミーティングでも今後のキャリア志向やリスキリング(学び直し)の状況について相談しました。これらの準備と行動が偶然にも人事異動のタイミングと合致し、人財開発室に異動することになりました。現在は教育チームの一員として、各種研修やキャリア相談を通じて従業員の皆さまの自律的キャリア形成の支援に取り組んでいます。今後も自分のキャリアを自律的に考えて自己研鑽に励むとともに、生き方・働き方を都度見つめ直しながら、自らのキャリアを切り拓いていきたいと思います。

働き方改革[男性育児休職]
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エンプラ事業部
江南工場

柴田 武志

日ごろから少しでも妻の負担を減らしたいと思っていたことや、社内でも男性の育児休職取得例があったこと、さらに、私が勤める江南工場でも育児休職を取得しやすい雰囲気を作りたいと思ったことが、今回の育児休職取得の理由です。私の部署では前例がなかったため、取得希望時期の半年ほど前から、不在の間の現場の体制などについて職場の方々と相談した上で、妻の出産予定日の3週間後から1カ月弱、育児休職を取得しました。育児休職取得後は、今まで以上に時間内に効率良く仕事を終わらせることを意識するようになりました。また、キーパーソンが不在でも現場が問題なく回るよう、メンバーの育成により力を入れています。
育児休職の取得により、育児について覚える時間が十分に取れ、妻からは「初めての育児で大変な時期に一緒にいてくれて心強かった。育児休職中に一通りのお世話を覚えてくれたので、育児休職後も安心して任せることができた」と言われました。現在も妻の負担を軽減できており、仕事と育児のバランスをより意識して働くようになりました。