
江南工場のZEBオフィス

快適で過ごしやすい空間を演出
プラスチックフィルム分野の基幹工場である守山工場を資源循環型工場(廃棄物を出さずに資源を循環させる工場)に転換する取り組みです。将来的には、プラスチックフィルムを販売するメーカーから、リサイクルを基本としたサーキュラーメーカーとなることを目指しています。
2023年4月に、太陽光や地下水のエネルギー活用、プラスチック廃材を出さない「ゼロ・エミッション」の実現、さらにサステナブル製品の生産のため、約4年の構想期間を経て守山工場に「サーキュラーファクトリー®」が完成しました。2024年5月末までのおよそ1年間で、約200企業(団体)1,200名弱の見学者を受け入れています。コロナ禍で営業担当者は顧客への訪問回数が減り、お客さまの課題やニーズをヒアリングする機会も減っていましたが、この活動をきっかけに環境対応に対する具体的な提案が進み、各種協業プロジェクトにつながっています。また、オンラインによる海外顧客向け工場見学会も実施し、リアルタイムでの対応が好評を博しています。
守山工場の管理事務所には、工場見学者情報を掲示するホワイトボードがあり、ほぼ余白なく埋まった月間見学表が日々更新されています。見学者は、お得意先さまが中心ですが、行政や地域関係者が多いのも特徴です。これまでは秘密保持の観点から、社外の方を工場に案内する機会はほとんどありませんでした。今回、新工場に通路まで設けて見学者を受け入れたのは、資源循環の取り組みは、一企業単独では実現が難しいためです。例えば、リサイクル回収は行政や地域関係者の協力が不可欠で、素材開発はリサイクル技術や廃棄物処理に長けた顧客の協力が必要です。資源循環の促進という意味では、業界全体を巻き込んでいく必要があります。そのため、敢えて新たな取り組みを開示する戦略に転換しました。
見学者の反応は好評で、顧客との資源循環型のモデルケースもできつつあり、こうした動きが今後の戦略に向けた足掛かりになると信じて、活動を続けていきます。

海外顧客に向けたオンライン説明
