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緑豊かな環境づくりと
環境問題対応

産業と技術革新の基盤をつくろう

包装用フィルムの「薄膜化(減量化)」と「材質の転換」で環境に配慮

包装用フィルムシュリンクフィルム

プラスチックフィルム分野では、飲料用ボトル、食料品、トイレタリー用品など、生活必需品の各種包装用フィルムを製造・販売しています。プラスチック包装材料は中身の保護や表示用ラベルに使われ、製品になくてはならないものですが、最終的にはゴミとなり、少なからず環境に影響を与えます。グンゼでは、独自の差異化技術によりフィルムを「薄く(減量化)」「環境にやさしい材質」にすることで、環境負荷軽減につなげています。その動きは国内に留まらず、グローバルに展開しています。

シュリンクラベルの薄膜化(減量化)を実現

ハイブリッドスチレンフィルムの特長

グンゼ独自の異種多層化技術によりPS(ポリスチレン)素材とPET(ポリエチレンテレフタレート)素材を積層した「ハイブリッドスチレンフィルム」は、PS素材の収縮性能とPET素材の剛性を両立。ラベルのデザイン性を維持・向上させながら、従来フィルムから約20%の減量を実現しました。
2017年度当社シュリンクフィルムは国内市場の約3分の1を占めており、ハイブリッドスチレンの当社内ウェイトは過半数まで伸長しています。さらなるシェア拡大に取り組み、環境負荷低減に貢献します。

グローバル規模で環境にやさしい材質の拡大

海外、特に東南アジア地区ではまだまだ塩ビ素材のシュリンクフィルムが主流です。
グンゼは海外向け製品においてもハイブリッドスチレンのシェア拡大を推進しています。グローバル規模で、より安全な素材である非塩ビフィルム化を進めていきます。

揮発性有機化合物を99%除去

VOC処理装置(上海郡是通虹繊維有限公司)VOC処理装置
(上海郡是通虹繊維有限公司)

中国では、企業に向けた新たな環境規制の導入と既存の環境規制の見直しが続いています。グンゼは現地工場(上海郡是通虹繊維有限公司、上海郡是新包装有限公司)にVOC処理装置を導入。工場から排出される揮発性有機化合物(VOC)を回収・精製、または燃焼処理をすることで環境負荷軽減に貢献しています。自動車のエアバッグにも使用される、耐磨耗性に優れたボンディング加工を施したナイロン糸の製造工程で発生する揮発性有機化合物や、印刷工程およびラミ工程で発生する揮発溶剤(インキや接着剤に含まれる)を濃縮燃焼処理するなど、2018年は99%の除去に取り組んでいます。化合物や、印刷工程およびラミ工程で発生する揮発溶剤(インキや接着剤に含まれる)を濃縮燃焼処理するなど、2018年は99%の除去に取り組んでいます。

豊かな環境を未来世代へ残していくために

都内複合ビルの樹木納入事例都内複合ビルの樹木納入事例

国土の緑化に貢献する事業活動において、豊かな環境を未来世代に受け継いでいくための一翼を担っています。樹木は地球温暖化を防止する機能を持ちます。樹木が行う光合成は水と大気中のCO2を吸収し炭水化物を合成、大気中に酸素を供給します。従って樹木を多く販売すればするほどCO2を削減することにつながります。2017年度のCO2固定量は817トン(樹木重量の約半分が炭素)で、2020年には123%(2017年度比)の固定量を目標にしています。

樹木がCO2を炭素として一年間に取り込む量。

冷却素材と冷却システムによる家畜への暑熱対策

家畜

京都府農林水産技術センター畜産センターと共同で開発した「ウシブル®」は、熱伝導性の高いグンゼオリジナル冷感素材「ラディクール®」に適量の水を含ませ、その気化熱を利用して牛体を冷やす冷却システムです。開発の背景には、酪農・畜産業界(乳製品)でも深刻化している地球温暖化があります。暑さに弱い家畜は、従来の暑さ対策(送風・日除け・散水・ミスト)だけでは生産性維持が難しく、さらなる暑熱対策が大きな課題となっています。業界の期待を集める「ウシブル®」の製品化に向け、現在、全国の酪農・畜産家による実証・評価を進めています。

「ウシブル®」の特長

導電性ニット導電性ニット

  • ラディクール®の高い吸熱・放熱性と熱伝導性が水分を効率よく気化し、冷感性を持続。
  • 牛に合わせた商品設計とストレッチ性によるスムーズな着脱。
  • 伸縮性の高い導電性ニット線材に組み込んだセンサーで生地の濡れを検知し、注水量を制御。衛生的かつ効率的な冷却が可能。
MESSAGE

京都府農林水産技術センター 畜産センター 研究・支援部 酪農担当 技師 岩崎 方子 様 京都府農林水産技術センター
畜産センター
研究・支援部 酪農担当 技師
岩崎 方子 様

乳牛は暑さに弱く、夏になると食欲減退し、乳量も減少します。酪農家では送風機などで暑さ対策を行っていますが、京都府内では、猛暑だった平成22年には例年の約2倍の乳牛が亡くなりました。解決策に悩んでいた時に人用の冷感素材を目にし、牛にも使えるのではと思い、すぐにグンゼさんに相談したところラディクール®を提案していただき、共同で家畜用の衣料開発を行うことになりました。
グンゼさんは足繁く牛舎に通われ、試行錯誤の末、ウシブル®が誕生しました。酪農家にも着用してもらい、老齢牛が夏を越せたと喜ばれた姿が忘れられません。今後も現場の声を大事に、酪農家と牛に喜ばれる取り組みを続けていきたいです。

2017年度(2017年4月1日~2018年3月31日)の活動を中心に、一部2018年4月以降の報告も含まれています。
また、ご紹介する関係者の所属・役職名は活動当時のものです。